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日がとっぷりと暮れた九份(きゅうふん)。情緒が増していきます。
![九份](http://art56.photozou.jp/pub/579/126579/photo/107477147_624.jpg)
九份は宮崎駿監督が「千と千尋の神隠し」を造る際に取材に訪れた場所です。
映画を観たことがある方ならわかると思いますが、提灯に灯がともった景色はもう、あの映画そのもの。
![九份](http://art12.photozou.jp/pub/579/126579/photo/107477091_624.jpg)
昼間見た時とはだいぶ印象が変わりました
ここが湯屋のモデルらしい(隣りのガイドさんの説明を盗み聞き)
このお店で宮崎監督はスケッチを描いていったそうです
カオナシのモデル。左は西村雅彦さんに似てるともっぱらのウワサw
あの音楽が聴こえてきそう
夜景を見に来た観光客であふれ返っていました。やっぱり夜の方が雰囲気があってオススメです。
こちらは九份茶房の系列店の「天空の城」。
![天空の城](http://art48.photozou.jp/pub/579/126579/photo/107477371_624.jpg)
すっごくステキな外観で、また九份に行く機会があったらぜひ立ち寄ってみたいと思いました。
そして帰路に着いたわけですが。問題勃発。
台北から九份に来る時は始発のバスに乗れたのですが、九份バス停は始発ではない。
来るバス来るバスすべてが満員で、わたしはともかくとても台北市内まで母を立たせたまま行くわけにはいかない。
というか、もう乗れないくらいにぎゅうぎゅうなのです。
もちろんバス乗り場にはタクシーの客引きがわんさかいて、「台北まで1人1,000元!」って叫んでる。
おいおい、台北から九份までは1人300元って言ってたじゃん。ものすごいぼったくり(それでも日本に比べたら激安だけど)。
さて困った。
そこでわたしが取った策は、なにも台北までバスで行かなくても、近くの鉄道の駅までバスで行けばいいんじゃないか、と。
ガイドブックで調べると、距離はわかんないけど「基隆」という駅があるらしい。
そして今目の前には、まさに「基隆」と書かれたバスが。えぇいっ、と飛び乗りました。
一応運転手さんにガイドブックを見せて、「(基隆を指差して)ココ行く?」と聞いたら「行く」って言った(と思う)。
かくして行き当たりばったりのバス道中が始まったわけです。
あたりは真っ暗。乗ってるのはローカルの人たちのみ。ここで降ろされたら、怖すぎて死んじゃうなぁ、なんて思いつつ。
でも母の手前、そんな不安な顔はしていられないので「大丈夫っ!」と胸張ってました。けなげ。
しばらくすると段々と道が明るくなってきて、どうやら駅についた模様。でも看板を見ると「基隆」ではなく「瑞芳」と書いてある。
ガイドブックを見てみると、どうやらこの駅からでも台北に帰れるらしい!
運転手に「ここで降りたい。ここからでも台北行けるでしょ?」と英語で聞くと、猛烈な中国語で返事が・・・。
そしたら乗ってたローカルの人が「台北?OKだよ」って教えてくれたので、そそくさとバスを降りる。
背後から運転手がなにやら叫ぶ声・・・。なに?お金足りなかった?そんなわけないでしょ、基隆はもっと先なんだからさ。
振り返りもせず、瑞芳駅まっしぐら(笑)。
MRT(地下鉄)ではない電車に乗る予定はなかったので、どうやって切符を買ったらいいのかもわからず。
恐る恐る窓口で「台北行き、2枚ください」と(英語で)伝えると、無事チケットを2枚発券してくれた。
しかも九份からここまでのバス代と鉄道の切符代合わせても、台北から九份までバスで来た時よりも安上がりって・・・。
なんかわたし、海外出るとものすごく頼りになるなと、自画自賛してしまいました。
母はひたすら「すごいねえ、なんとかなるもんだねぇ。」と感心しきり。こっちは心臓バクバクでしたけどね。
台湾の鉄道(台鉄)はなぜか全席指定で、そこそこ座り心地のいいシートです。自由席なはいのかな。
瑞芳から台北まで、30分もかからずに着いてしまいました。
ま、旅にはこういうことがつきものです。思いがけず鉄道の旅までできちゃったので、よい思い出になりました。
もし九份に自力で行かれる方、帰りの手段をよく検討してから行ってくださいませ(笑)。
台湾鉄道マップ→http://www.7k4owm.jp/taiwan/taiwan-railway.png