先日「サガン‐悲しみよこんにちは‐」を観て以来、すっかり虜になってしまった、フランソワーズ・サガンという人。
その生き様を書いた伝記的書籍がこちらの「サガン 疾走する生」。
![サガン 疾走する生](http://art11.photozou.jp/pub/579/126579/photo/21839500_org.v1244072754.jpg)
わたし、「悲しみよこんにちは」ですら読んだことがなかったので、一緒にお買い上げしました。
まずは処女作である「悲しみよこんにちは」から読み始める。
本当に18歳の、ましてや素人の女の子が書いた文なのかと疑いたくなるほど、表現が豊か。
フランソワーズは「体験したこと以外は書けない」と言っていたそうだけど、あんな濃密な体験を
まさか本当にしていたわけではあるまい。類まれなる想像力の賜物なんじゃないかと思う。
なんだか言い回しに現代風なところがあったから「あれ?」と思ったんだけど、これは今年出たばかりの新訳だった。
残念なことに、現在サガンの作品はほとんどが絶版になっているらしく、手に入らないのだそう。
きっとこの本だけは、映画に合わせて新たな訳で出版されたのだろう。
読み進めるうち、なんとなく、主人公のセシルをサガンの姿と重ねてしまいがちになる。
それは、先に映画を観てしまったせいなのかもしれない。
頭の回転がよく、かつあまり「生」に執着していないようなところがよく似ている。
そしてその後「疾走する生」を読んだわけだけど、映画を観ていたから理解できる部分、この本を読んだから
映画のあのシーンの意味がわかる部分、両方あってやっと消化できた気がした。
おそらくベストな順としては、映画観て、本読んで、もう一度映画を観に行くのが一番好ましいと思う。
若干18歳にして巨万の富を得てしまった少女は、まさにその人生を疾走していった。
自分のためではなく、とにかく人のために尽くす。それは、彼女が孤独をひどく嫌う人間だったからだ。
自分の周りに人を惹きつけておくために金を使う。騙される。それでも人を信じ続けようとする。
成功するということは、必ずしも幸せなことではないのかもしれないと、思わざるを得なかった。
なにもかもを手に入れ、なにもかもを失って死んでゆく。つまり人間は平等なのだと。
それでも自分が生きたいように生きたサガンは、ある意味での成功者なのかもしれない。
今でもこんなに人を惹きつけるだけの魅力を持ち続けているのだから。
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コメント
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こんばんは♪
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ご連絡ありがとうございます。
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